【1・2歳児】元編集者が選ぶ! 電車好きの子どもにおすすめの電車絵本まとめ

元編集者の吉高(よしたか)です。

1・2歳児、とくに1歳後半〜2歳半くらいの子どもにおすすめの、電車の絵本をまとめました。

これからご紹介する絵本は、私のチョイスに加え、現在2歳の子鉄な息子の反応がよかった絵本です。

なるべく種類が違う本を選んだので、あなたやお子さんの好みに合う絵本が一つでもあれば幸いです!

電車好きのお子さんに、ぜひに。

【1・2歳児】電車好きの子どもにおすすめの絵本まとめ

「しゅっぱつ しんこう!」山本忠敬

電車で親子がおじいちゃんちに行くまでの話。といっても親子は物語進行のための役割であり、表紙通り主役はもちろん電車。

特急列車が出発し、橋を渡る。次は急行列車が山を登り、鉄橋を越える。最後は普通列車が山奥を走り、トンネルを抜け、田舎町に到着する。

電車を乗り換えるたびに発せられる

「しゅっぱつ、しんこう!」

のセリフをワタクシも、子どもも待ちかねてしまうような、そんな絵本です。

そんな言葉のリズムも気持ちいいながら、この絵本の何がいいって、絵が抜群に魅力的なのです! うますぎる。

そして電車だけでなく、情景もしっかり書き込まれてるのが楽しい。

子どもの言葉が増えるにつれて、飛行機を絵本の隅に見つけて「ひこうき!」と教えてくれたり、太陽に反応したり、子どもの成長がわかるので繰り返し読みがいがあります。

文字量はこんな感じ

出版年が1982年なこともあり、自動改札も電光掲示板もない時代を垣間見れるのも興味をそそります。

こんな服装の子どもも今はそうそうお目にかかれない

↑おじいさんに鎖がついてるんですけど、これ何なんでしょうね。

「とっきゅうでんしゃ あつまれ」山本忠敬

ほかの一般的な絵本とは一線を画した「とっきゅうでんしゃ あつまれ」。

タイトル通り特急電車を集めた絵本なのですが、何が他の絵本と違うって、ストーリーがないのです。

絵本というよりも、電車の画集もしくは図鑑のような。

読み聞かせて楽しむ類ではないため、電車好きなガチ勢の子鉄向き絵本と言っていいでしょう。

表紙めくるとすでにガチ感

この絵本がすごいのは、ストーリーがないのにもかかわらず、まっっったく退屈ではないのです。

電車とその横に電車の名前が書いてあるシンプルな構成が続き、ただそれだけなのに、惹き込まれる魅力がある。

構図に工夫があるからか、色使いやタッチが素晴らしいからなのか、何回読んでもお腹いっぱいにならない。

大人も飽きないし、子どももすごく集中して眺めていて、静かな興奮が伝わってきて・・楽しんでるのがわかります。

違いがまったくわからず

私は電車にまったく詳しくないので、↑の電車とか全部同じに見えるんですけど、そんな私でもこの絵本にものすごく魅力を感じるのは、圧倒的な画力と絵本が醸し出す独特の雰囲気からなのでしょう。

ん・・・?
のあー!! 5回読むまで気づかなかった! 唐突!

ちなみに絵本で描かれている電車は、1987年時点のもの(初版1987年発行)とのこと。

最初に紹介した「しゅっぱつ しんこう!」と同じ作者の絵本です。

「くるぞくるぞ しんかんせん」おがの みのる

タイトル通り、新幹線が来る様子を写真と擬音で臨場感たっぷりに楽しめる本です。絵本・・・というか、写真ですね。

「くるぞ くるぞくるぞ 新幹線(ビューン)」と電車が来る様子を3ページ使ってワクワクドキドキを高め、次の見開きでは新幹線6体を紹介。

この流れで新幹線や普通電車のパターンがテンポよく続いていく絵本です。

子どもは、はやぶさやE6系が載っているページになると、息子がピンときた様子で「あっ!」と同様のプラレールを持って来て、そして「いっし!!」(一緒)と伝えてきます。

蒸気機関車のページになると、トーマスのヒロのプラレールを思いついたように持ってきて、食い入るように見る。

毎回やるのでおもしろいのです。

「コトコトでんしゃ」とよたかずひこ 

電車が野原を走り、鉄橋を走り、踏切を渡り、トンネルに入り、そして駅に着く話。

淡いでほんわかした雰囲気の絵本です。

2歳の息子は、電車が大好きだけど「コトコト電車」になると、踏切や動物の方に反応しています。

動物がすごいのぞいてる。この後動物たちのアップのページが

この絵本、かわいい絵柄なのですが、読む親としてはちょっとつかれる・・・笑

「コトコトコトン コトコトコトン」の連続に体力を奪われるんですよ。私だけかな。音としては気持ちいいのですが。

「コトコトコトン」って、例えば「カンカンカンカン」や「ガタンゴトン」よりも肺活量使うような気が。(「もう一回!」「え! ハァハァハァ・・」みたいな)

ともあれ、動物も踏切も、鉄橋も楽しめます。

ちなみに「コトコトでんしゃ」には内カバーにイラストがあって、電車とは別に人間の物語があるんだなあと想像の余地があります。

内カバーイラストは私はまったく気づかず、息子の「にゃんにゃ!」で初めてきづきました。

「のりかえでんしゃ」もとやす けいじ

電車のしかけ絵本。

さまざまな種類の電車に乗り換えていくストーリー。

まずは電車、次は汽車、路面電車、モノレール、そして新幹線。さらにその過程で、踏切、橋、線路、空が組み込まれていて興味をそそります。

右が折りたたまれていて、しかけになっている
ピロッと開くと電車が近づく

「いなかまち」駅から「だいとかい」駅へ行くのですが、確かに徐々に景色が都会になっており、芸が細かい絵本です。

しかけが上に開くパターンも

イラストをよく見ると、なかなか細部までこだわっていて、ネコや鳥がいたり、タワーが立ってたりするので、それも息子はおもしろいらしく「ピッピ!」など声を張ってます。

そして最後はちょっとした展開が待っており、さらに子どもと絵本で遊べてちょっとお得感を感じる。

はじめて「のりかえ電車」を見たとき、外国の絵本かと思いました。こういうイラスト、あまり日本の絵本では見ないので。

おわりに:とりあえず「しゅっぱつ しんこう!」はいかが?

このなかからどれか1冊選ぶとしたら、最初にご紹介した「しゅっぱつ しんこう!」をおすすめします。

コレ

圧倒的な絵の素晴らしさはもはや芸術で、「しゅっぱつ しんこう!」の言葉も楽しい。

最後のページに登場するおじいさんも妙に心に残るものがあってやたら見てしまう(私が)。

息子の電車遊びの際に「しゅっぱつ しんっこう!!」の連呼っぷりはこの絵本の魅力の賜物でしょう。

いやあ、絵本って、いいもんですね。それでは、さよなら、さよなら、さよなら。

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