【90年代】りぼん全盛期。あの頃みんな読んでた!なつかしのりぼん漫画まとめ

りぼん全盛期の90年代に、私も例外なくりぼんっ子だった。
先日りぼん展に行ってきたことにより、90年代の漫画の思い出が強烈に刺激された。
ということで本記事では、記憶を頼りに、90年代のりぼんっ子がみんな読んでいた漫画を作者別にまとめた。
また王道の人気漫画とともに、超王道作品ではないけど、それなりに人気があった作品や私自身が好きだった漫画を「王道サブ漫画」として紹介しようと思う。
80年代に連載されていた漫画も中には混じっている。
90年代漫画で作者のファンになり、みんな作品をさかのぼって読んだりする流れがあったためだ。
そんな感じで80年代後半にも少々足を突っ込んでいるが、「ああ、当時のりぼんっ子はこんなの読んでたんだな」とあまり細かいことは気にせずにあたたかい眼差しで読んでいただけると幸いだ。
また、文章だけではピンとこないだろうから「試し読み」のリンクも設置した。どれも登録なし&無料で、ある程度まで試し読みができる。百聞は一見にしかずなので、興味があればおすすめだ。
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1. 水沢めぐみ
姫ちゃんのリボン

ちょっとだけ不思議でチャーミングな学園物語
おてんばで明るい中学生の姫ちゃんが、魔法の国の王女エリカから他人に変身できるリボンをもらう。魔法の力で姫ちゃんのぬいぐるみ・ポコ太はしゃべって動けるようになり、ちょっとだけ不思議な日常が始まる。
「パラレルパラレル、〇〇にな〜れ」の変身で、いろいろな事件を解決していくストーリー。
しかし魔法漫画というよりは、姫ちゃんの秘密に気づき始める同級生の大地くんとの淡い恋や、日々の出来事など日常の生活のお話と言える。アニメ化もされた人気作品だ。
姫ちゃんはチャーミングで、大地くんはちょっと問題児ぽい素行もありつつも(不良ではない)かっこいい。姫ちゃんをライバル視する日比野さんには、いちいちドキドキさせられる。
「いけいけ ゴーゴー ジャ〜ンプ!」は姫ちゃんのキャラがよく表れたセリフだと思う。
水沢めぐみの絵はかわいく、「りぼんといえばこういう絵柄だよな」と思っている。
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水沢めぐみ王道サブ漫画
チャイム

中学生の繊細な揺れ動く気持ち。淡い学園漫画
カメラはヘタだけど、写真部に所属する中学生の朝子。内向的で大人しい朝子と、親友のサバけた性格のなみ。高野くんという同じ人を好きになってしまって・・・。
1枚の写真がキーになるお話。
写真や情景、雰囲気がやさしいくキレイ。思春期特有の揺れ動く気持ちが細かに表現されている。奇抜な設定でないのに、何度も読ませる力がある作品。
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空色のメロディ

舞台は外国。田舎娘のメロディは、実は王家の血を引いていていたと知って・・
両親を亡くしたメロディは、愛犬とともにグリーンフィールドにいる祖父ダンと一緒に住むことに。楽しい毎日を過ごすが、ある日屋根裏部屋でとある肖像画を見つけ、じつは自分が王家の血を引くお姫様だと知る。
明るく健気なメロディと、メロディが大好きな飛行機少年アークを中心に物語は進む。ジブリを彷彿とさせるような設定で、舞台が外国なだけあって、漫画の醍醐味である別世界へへ誘われる。
主人公たちの話の他にも、友人やアークの姉などのサイドストーリーも見もの。
個人的には、空色のメロディ、チャイム、姫ちゃんのりぼんの順で好きだった。
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2. 矢沢あい
天使なんかじゃない

学園青春物語
新設の高校に入学した翠(みどり)。人気者の翠は、生徒会役員として担ぎ出される。リーゼントの晃、クールなまみりん、美形で穏やかな瀧川くん、ガタイのいい明るい文太。生徒会を舞台に、友情、恋愛を描いた漫画。
多くの熱心なファンを抱えた、通称「天ない」。天ないは、今風に言えば、まさにリア充な学園生活だ。
生徒会の話と聞くとストーリーは一見ふつうに思えるもしれないが、非常に骨太な作品だ。
少女漫画は「〇〇くんが好き・・どうしよう→いろいろあったけど、両思いになった→そしてキスをして最終話終了」が王道だ。しかし天ないは、両思いになる過程もかなり緻密で、相思相愛になった後も物語は続く。
全体的に大人っぽい。絵も目が大きくキラキラしがちな絵ではなく、大人っぽさが漂う。
目線、心の動き、しぐさ。描写で伝える力が偉大だ。
実際に私の周りの熱心なファンの友人たちは大人っぽく早熟な子が多かったし、小学生当時の私にはきちんと物語を理解できなかった。
しかし読んでみれば、なぜあんなに多くのファンがいたかがお分かりになると思う。
ちなみに私は、天ないでラブホテルとパチンコ屋が儲かることを知った。
「あんたが私のことを嫌いでも、私は好きよ、まみりん!」
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ご近所物語

夢を追いかけるファッション青春ストーリー
ヤザガクでファッションを学ぶ主人公の実果子。デザイナーになる夢をひたむきに追いかけ成長していく。ヤザガクでの人間模様、同じマンションに住む幼なじみのツトムとの恋の行方を描く。
とにかくオシャレが天井知らず。もうりぼんっ子の手に負えないレベルのオシャレさと大人感。現代的な絵に衝撃を受けた。
主人公の実果子も一筋縄ではいかないキャラで、生意気だし繊細だし、なんかわがままだし、だけど健気だし。
これまでのりぼんのヒロイン像とはまるで別。他の登場人物も個性的。りぼん向けというよりは、高校生向けといった印象。
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3. 吉住 渉
ママレード・ボーイ

甘くて苦い同居物語
美希の両親が離婚をし、とある夫婦とパートナーを交換して再婚をするという。そんな驚きの始まり方をするママレード・ボーイ。しかも相手方夫妻の息子、遊(美少年)と同居することに。美希と遊はやがて惹かれ合うようになるが・・。
「だっけっど気にっなる〜♪」「ゆ〜う〜」。
アニメ化もされた、累計1000万部突破の大人気漫画「ママレード・ボーイ」。2018年には実写映画化も。
奇想天外な設定と、保健室やクローゼット(だったっけな?)のドキドキさせるようなシーンの数々。おまけに親友の茗子の彼氏は、学校の教師。
現在私は30代。今この設定を聞いたら随分ゲスな想像しかできない脳内に成り上がってしまったが、そこはご安心。女性が描いた、少女漫画。味付けがきれいなので子どもにももちろん読ませて問題ない作品だ。
絵がかわいくて、男の子もかっこいいことも人気の要因の一つだと思われる。
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ママレード・ボーイに登場した「ボイスメモ」は覚えているだろうか? 私もだが、当時持っていた少女たちは多かった。
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ハンサムな彼女

トレンディな華やかさがまぶしい
舞台は芸能界。14歳の女優の未央と、映画監督を目指すアメリカ帰りの天才、一哉。二人は最初は反発し合うも、お互い惹かれるようになる。
芸能界が遠い存在すぎて、トレンディでおしゃれさがまぶしかった作品。大人っぽいし、30代の今読んでも彼らに対して大人っぽさをビシビシ感じてしまう。
未央が芸能人だけあってかわいくてキレイ。そして今読み返すと、ファッションが一周まわってとてもかわいい。
何より「ハンサムな彼女」のタイトルが冴えすぎだ。作品の雰囲気がこのタイトルにすべてつめこまれていると思う。
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4. 綾花みん
赤ずきんチャチャ

魔法使いのドタバタギャグ漫画
世界一の魔法使い、セラヴィー先生のもとで修行をするおっちょこちょいな魔法使いのたまご、チャチャ。そしてチャチャを取り巻くリーヤ、しいねちゃんたちが織りなす明るく元気なギャグ漫画。
ストーリー性はあるが、1話1話読んでも楽しめる漫画。子どもの頃、何回声を出して笑っただろう。30代になった今読んでも、とてもおもしろい。
アニメ化もされたが、チャチャが変身してお姉さんになったり、矢を持ってたりとなかなか原作と乖離があった。おすすめはもちろん漫画の方だ。
赤ずきんをかぶったチャチャ、犬みたいなふあふあのかわいい狼に変身するリーヤ、まじめでリーヤにいじわるなしいねちゃん。
美少女人形をいつも抱いてるセラヴィー先生、一見怖そうなドロシーちゃん。キャラのすみ分けが明確で、秀逸だ。
深刻さはまるでなく、明るくちょうどいいテンポで話が展開される。楽しい気分になるオススメの漫画だ。
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ちなみに私はりぼん展に行ったとき、グッズ売り場で思わず赤ずきんチャチャの文庫版コミックを再び買ってしまった。好きです。
5. 岡田あ〜みん
お父さんは心配性

どうもおかしいギャグ漫画
高校生の娘、典子をもつ心配性のお父さんの話。常軌を逸した心配性具合に、読者もどうしたらいいかわからない。
当時のコミックスの表紙を見ていただければ、どんな漫画かが想像つくだろう。少女漫画に紛れ込んだ異色さ半端ないギャグ漫画だ。

あ〜みん作品は、不安になるくらいのギャグ漫画。人によってはドン引きだろう。
「なんかヤバいの読んじゃったな・・・」と一度は感じるはずだ。気持ちがザワつき、気を鎮めたいがために人に話したくなる漫画だ。
岡田あ〜みんの作品は、お父さんは心配性以外も、どれも規格外のギャグをかましてくる。
ストーリーはあることはあるが、とにかくどれもやばい感じのギャグ漫画だと思ってもらえれば間違いない。
常識人が1人、あとは全員奇行に走ってる。そんな構造だ。
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「こいつら100%伝説」
これは忍者モノのギャグで、
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「ルナティック雑技団」
こちらは学園モノのギャグだ。
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個人的には、「ルナティック雑技団」が一番読みやすくてストーリーも頭に入ってきやすく、おもしろいんじゃないかと思っている。
余談だが、「りぼん展」に足を運んだ際、グッズ売り場でルナティック雑技団のTシャツ(高い)が早々に売り切れていた。りぼんっ子は、そんな大人たちに成長したのだ。
6. さくらももこ
ちびまる子ちゃん

誰もが知る国民的アニメ
もはや説明不要のちびまる子ちゃん。
現在放送中のアニメではほっこりしたちょっといい話が多いが、本来ギャグ漫画である。
漫画でも、後期よりも初期の方がギャグ要素が強め。
アニメでも、立派なまるちゃんより、しょうもないまるちゃんを見て笑いたいと思うのは私だけではないはずだ。
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7. 小花美穂
こどものおもちゃ

笑いとシリアス。さまざまな人間社会
人気子役の紗南ちゃんと、クラスメイトのいじめっ子(軽い感じのではなく、ガチないじめ方)の羽山を中心として物語は進む。
明るく楽しい紗南ちゃん、頭にリスのまろちゃんを飼っているお母さん、芸能界。一見明るい話に思えるが、いじめ、学級崩壊、家庭崩壊、出生の真実、人形病・・・次々にシリアスな問題に直面する。
通称「こどちゃ」。
少女漫画ながら人間の業や心、人が抱える闇について、う〜んと考えてしまう作品。
だが、そこは小花作品。独特なおもしろいギャグが散りばめられているので重いストーリーが出てきても、読む手は止まらない。
アニメ化もされた、大人気漫画。
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小花美穂王道サブ漫画
この手をはなさない

読者も思わず本気でヒロインの幸せな人生を願う
恒の初恋の女の子由加子は、小6のときに親の借金が元で、突然姿を消してしまう。
6年後偶然再会するが、盗み、ガリガリの体・・とまるで別人のように変わってしまった由加子。どうにか昔のような健気な由加子に戻ってほしい恒は、どんどん由加子の生活に介入していく。
タイトル通り、まさに「次はもうこの手をはなさないぜ!」という物語。
借金、貧乏、盗み、手首の傷跡、嫉妬、謎の男ハルキなど目白押しであるが、心震える作品。感動する。10代の話だが、大人びたストーリーで、少女よりも大人の方が楽しめるだろう。
最終話の最後の方のページはドキッとするコマがあって今も忘れられない。
こどちゃがあまりにも有名だが、個人的には小花作品は「この手をはなさない」のような前後巻、もしくは1冊で終わる作品も大変おすすめだ。
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せつないね

ほんとにほんとに切ないね
パチンコ屋の経営者の娘である、中学生の千絵。千絵は住み込みで働く従業員の恭司が好きだが、恭司には一緒に住み込みで働く駆け落ちをした郁子という彼女がいる。ライバルとするには、憎めない素敵な女性。
恭司への恋しさが募った千絵は、あるところに連絡をしてしまい・・。
恭司を大好きな気持ちと、大人の二人の恋愛が錯綜する、胸が締めつけられる切ないストーリー。何回読んでも切なくなる。タイトル通り、「せつないね」とつい口に出てしまうはずだ。
本筋とは関係ないが、「田舎じゃパチンコだけが楽しみな人が多い」「パチンコくらいしか娯楽がない」という旨のちょっとしたセリフがあったのだが、当時自分の地元と重ねて大いに頷いていた。
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8. 茶畑るり
へそで茶をわかす

中毒性がある唯一無二の四コマ漫画
女子高生のぐりこ、親友のまりが主な登場人物。シュールというのが一番近い言葉だろうか。なんとも言えない独特なギャグが展開される。
一風変わった四コマ漫画。
おそらく言葉遊びが好きな作者なのではと想像する。ふだん使っている言葉をナナメから捉えたようなギャグが多く、新しい視点がもたらされる。
「肉まんには肉が詰まってます。では今私に詰まっているのは?」「せっぱ」
「腕組んでいいですか?」「あっ、うん(照れ)」サッ(一人で腕組み)。
「足組んでいいですか?」「? うん、いいよ」にゅる。「おい気持ち悪いな!」
うろ覚え&ここでは絵がないから分かりにくいと思うが、伝わっただろうか?
これまで読んできた四コマとは絵も違った、テンションや雰囲気やギャグのセンスも違う。1巻の最初の方はそうでもないが、どんどん洗練されておもしろくなっていく。
私は「へそ茶」が大変好きだった。りぼんっ子は覚えているだろうか? りぼんにイラスト投稿欄があったのを。
何を隠そう私はへそ茶にイラストを投稿し、しかも掲載してもらった。そして賞品としてへそ茶湯のみが送られてきて、歓喜に湧いた。
作者の茶畑るりがすごく若くて(高校生とか)、イケてるきれいなギャルですごく驚いた覚えがある。
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9. 高須賀由枝
グッドモーニング・コール

手違いで始まった二人の同居生活
半年だけ一人暮らしをすることになった中学3年生の菜緒。しかし新居に着くと、見覚えのある男の子が「俺の部屋だ」という。なんと悪徳な不動産屋の魂胆で、二人とも同じ部屋を契約していたのだ。
困った二人は一緒に住むことに。じつはその男の子は、同じ中学でカッコいい男子として有名な上原くんで・・・。
ふんわりおっとりな菜緒と、ちょっとぶっきらぼうな上原くんのストーリー。とんでもなく嫌な奴が出てこず、フワ〜っとした気持ちでおっとり読める。
当時、絵もかわいいが服もかわいい、服に結構力を入れている漫画だなと思っていた。漫画的な服ではなく、現実と同じような服装を登場人物は着ている。
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高須賀由枝王道サブ漫画
上を向いて歩こう!

「地毛です」。しれっ
高校の入学式早々、騒動で目立ってしまった由紀緒とオレンジ頭の篤季。美人で男っぽい性格の由紀緒は、篤季からひょんな流れで告白される。以前会ったことがあると篤季は言うが、由紀緒は身に覚えがなくて・・・。
茶髪、金髪、オレンジ頭と次々に出てきたため、個人的には物語そのものよりも「髪」「そして地毛」というイメージが強い漫画。
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10. 椎名あゆみ
ベイビィ☆LOVE

急いで大きくなったから、覚悟しろよ!
小6のせあらは中3の柊ちゃんが大好き。柊ちゃんに似合う女になるべく、日々努力し小6にして高身長、大人びたルックスを手に入れた。
そして柊ちゃんに近づくべく、柊ちゃんの家に同居することに成功する。
ザ・恋愛漫画。一途なせあらちゃんが、かわいいだけでなく「目には目を、歯には歯を」な性格で毒っ気があるのが、読者が引き込まれる理由のひとつかもしれない。
大人になってからはなかなか読み進めにくい作品かもしれないが、連載当時人気があった漫画である。
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無敵のヴィーナス

「てっぺいだったら、のっぺらぼうでもいい・・」
自分のことを「俺」と呼ぶほど超男勝りで凶暴な楓(かえで)は、てっぺいのことが好き。「自分のことをアタシって呼ぶようになったら、付き合ってもいい」と言われ・・。
飄々としたてっぺいは芸能人ばりの余裕や魅力がある。てっぺいの前では、超凶暴なはキャラなのにしおらしくなってしまう楓が見もの。
勢いがある漫画で、読む手が止まらなくなる。個人的には「ベイビィ・ラブ」や「あなたとスキャンダル」よりも無敵のヴィーナスを断然読み込んでいた。
漫画のストーリー内に現実の世界を持ってくる手法をはじめて少女漫画で見たのが、コレだった(多分)。「作者のサドーッ!」という大きめのコマがあったのは、この漫画だったはず。サドという言葉も、この漫画で知った。
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11. 種村有菜
神風怪盗ジャンヌ

チェックメイト!
高校生のまろんは、じつは巷を騒がせてる怪盗。そして美形でプレイボーイの転校生・稚空(ちあき)は敵対関係ともいえる怪盗シンドバッドだった。まろんは自身の使命をこなしていくが・・・。
まろんは超かわいくて、スタイルよし。成績も優秀で性格もいい。稚空も同じようなもので、とにかく最強スペックの二人が主な登場人物。
いつもまろんにくっついている小さな天使のフィンや、魅力的な衣装など、漫画らしい世界観を楽しめる。
種村有菜の絵を見たときは衝撃的だった。絵がとにかくうまいのと(よくこんなの描けたな、という一枚絵がいくつもあった)、何より髪の毛の描き方が、今までのりぼんでは見たことがなかったからだ。それまでのりぼん的な絵とはちょっと違う。
ジャンヌ以降、種村有菜に影響を受けたんだなあという絵をりぼんで見かけるようになったので、たくさんの人にインパクトがあったのだろうと思う。
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王道サブ漫画
さて以降は、90年代りぼんの超王道漫画というわけではないが、それなりに人気があったり、私が好きだった作品もあわせて紹介しようと思う。
90年代のりぼんっ子であれば、「ああ〜!! あ! なんか覚えてる!」となるような作品だと思われる。
長谷川潤:「だまっていればの花愛ちゃん」

3年ぶりに転校先から戻ってきた、双子のるう子、ひな子がおりなす学園ラブコメ。るう子が昔好きだったクールな常盤が言う「3年前にお前がやったこと、未だに根に持ってるからな」とは?
1話目はテンポがまだつかみにくいが、優ちゃん、キャラが濃いハルサメ先輩などなどが登場。終始明るく楽しく読める。
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あゆかわ華:「クールにいきましょう」

保育園児の斉(いつき)は5歳にして女を口説くことが特技。大人も保育園児もお手のもの。
保育園児コメディ。
保育園児が主人公とは、今考えればなかなかめずらしい設定。ギャグ漫画の一種と思っていいだろう。
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田辺まゆみ:「まゆみ!」

女子高生まゆみが主人公の4コマ漫画。学園モノで、恋愛要素が多め。
気がついたときにはいつの間にかボーバーと呼ばれるおばあちゃんが紙面の大半を占めるようになった。
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ちなみに、30代の私としては今は「まゆみ!」よりも作者田辺まゆみの再婚漫画「まゆみ!! 2016〜再婚〜」が断然読みたい。クッキーのサイトで試し読みができる。>>試し読み
森本里菜:「君は青空の下にいる」

亡くなった父の影響で野球が大好きな渚。高校野球に女子の公式参加が認められるようになり野球部に入部した渚だが、女子を認めない部員も。しかし幾多の困難を乗り越え、渚はマウンドに立つ。
少女漫画のスポーツもの。もちろん恋も出てくるが、少女漫画にはめずらしく、野球が中心に据えられた物語。
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谷川史子:「一緒に歩こう」

幼稚園児の次郎の目線から始まる物語。次郎の姉・中学生の園子は、幼稚園の先生に一目惚れ。だけど園子の幼なじみの男子は、園子のことが好きで・・・。
谷川史子作品は、好きな人はきっと大好きだ。
私は小学生の頃は、谷川氏の絵に少女漫画特有の目ぱっちりキラキラなどの派手さがなかったことから、あまり惹かれなかった。
そして小学生の自分には少し難しかった。大人向けのマセた内容だとかそういうことではない。言い回しとか、言葉のチョイスが大人で、よくわからなかったのだ。
しかし小学生なりに印象には残っており、中学、高校になると「なんか好きだな」とじわ〜っとくるようになった。話にも絵にも派手さはないが、谷川史子の漫画は「気持ちいい」のだ。
そして絵がかわいい。絵のラインがかわいい。佇まいがいい。安定している。
中学生以降、私は断然少年漫画派になった。高校卒業後に上京するとき、持参する漫画を厳選した。1冊をのぞいてすべて少年漫画だった。そして唯一の少女漫画1冊こそが、「外はいい天気だよ」という谷川史子の漫画だったのだ。
彼女の漫画は、ほんわかとやさしい気持ちになるような、気持ちいい漫画だ。谷川史子は、やさしい人なんだと思う。漫画を読んでると、そう感じる。
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亜月 亮:「青春してるかい!」

明るく元気な16歳のリカは、獅子丸学園にやってきた。生徒ではなく、教師として。オーストラリアで飛び級をしたエリートなのだ。
しかしクラスは問題児ばかり。持ち前の明るさとアイデアで、さまざまな問題を解決していく。
小さいカンガルーが出てきたり、校長が若くていつも和服のイイ男だったり、キャラがハッキリした登場人物が出てくる、勢いがある学園ラブコメディ。
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高田エミ:ねこ・ねこ・幻想曲(ファンタジア)

里子の飼い猫・シロは、月の力で人間の女の子に変身できる能力がある。女の子の姿で現れたりもするが、彼女がシロだとは里子やその家族も知らない。
ドタバタコメディから、シリアスな話まで、シロの身の回りで起こる出来事を紡ぐファンタジー的物語。
王道作品におされて影をひそめがちだが、じつはファンが結構いたねこ・ねこ・ファンタジア。
学園恋愛ものが多いりぼんでは、なかなか珍しい漫画かもしれない。
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終わりに:ところで付録って、覚えてる?

90年代にりぼんっ子のみなさんは、なかなか懐かしくなったのではないだろうか。
ちなみに付録を見ると、さらなる懐かしさにおそわれると思う。以下の記事の後半で付録の画像を一挙紹介しているので、興味があればどうぞ。
>>りぼん展に行ってきた。この付録、覚えてる? 思い出した90年代のあの気持ち
また、90年代りぼんの読み切り/短編漫画は以下の記事にまとめた。
>>90年代りぼん!おすすめ読み切り・短編漫画10選。りぼんっ子たちよ、覚えているかい?
では、こんな長い記事を読んでくれまして、ありがとうございました。
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