【厳選4冊】中古物件の戸建て購入前に読んでおきたいおすすめ本
中古物件はメリットも多いことながら、特有のリスクもあります。
多くの不動産会社は新築しか売ったことがない会社がほとんど=中古物件にまつわるリスクを知らない営業マンも多いそうです。
また家は桁違いの買い物。不動産会社は「家を売るまでが仕事」を肝に銘じ、知識武装してのぞみましょう。
ということで、購入前に読んでおきたいおすすめの本を紹介します。
中古住宅を買う前に読んでおきたい5つのおすすめ本
1. 中古住宅の本当にかしこい買い方
中古一戸建て、中古マンションを買う前に知っておきたい知識が網羅されています。
不動産、保険・ファイナンシャル、建築の専門家3人によって書かれた本で、
・不動産会社の実際(建物については知識がない、お金=ローンの専門家ではないetc)
・中古住宅を選ぶときのポイント
・中古住宅が市場に出るまでの仕組み
・リノベーションの実際
・住宅ローンの基礎知識
・保険
などなど買う前〜買うとき〜申込書を書くその瞬間のことまで網羅されています。
2012年と少し古いですが、読む価値あり。一通りの基本的な知識から、少し突っ込んだところまでわかるようになります。
この本が素晴らしいのは中古物件、いっちょ買っとこ〜!という本ではなく、その家にこれから住まう人や家族が安心、安全に暮らせるのを第一に考えてくれているところです。
家によって身を滅ぼさないよう、気にかけてくれているのがわかります。
もちろん中古住宅にまつわる知識がメインの本なのですが、随所で家を買うことがゴールじゃなくて、そのあとの暮らしが大事なんだなと思えるような本なのです。
著者の根底の思いがそれなのでしょう。
シンプルに良書です。
私はこの本で著者である高橋正典さんのファンになりました。
2. 令和版 家を買いたくなったら
旧版、新版の「家を買いたくなったら」は合わせて10万部のベストセラー。その最新版がこちらです。
中古物件に限らず、不動産全体について書かれた本です。
その上で、新築マンション、タワマン、中古マンション、中古新築、中古一戸建てなどの買い方や注意点なども触れあるので、「家」を買うことを考えている人すべてに向けた本と言っていいでしょう。
情報の羅列だけというより、読み物としての要素もあり、読みやすいです。
わたしが身につまされたのは「誰もが住みたいエリアに誰もが気にいる物件を、並外れて安く買うのは現実的ではない」でした。。
買うことを決心する前に読んでほしい章や、
現代ならではの人口問題と不動産価格についても言及があり、大変興味深く読みました。
そんな読み物要素がありつつも、「値引き交渉のタイミングやその方法」など具体的な要素も盛りだくさん。
一読の価値ありです。
3. 買ってはいけない家と土地
物件のリスクについて書かれた本です。
土地の方に幾分か重点を当てた本という印象。初心者向けに書かれたそうなので、とてもわかりやすく用語の説明からしてくれています。
しかし同時に、情報は厚く、詳細。
不動産を見始めると、「セットバック」「市街化調整区域」「擁壁」「借地権」「建築条件付き土地」など日常では馴染みのない言葉にたくさん出会うわけですが、それらの意味や注意すべき点が理解できるようになります。
また私道部分の所有権や水道管やガス管が近所の敷地を通っていた場合、買った土地に埋蔵物があった場合など、本書を読む前は想定すらしたことがないようなことも書かれていて、「こんなリスクもあるのか」と目からウロコが落ちまくりました。
土地や家のリスクについてはもちろんですが、個人的には「不動産屋のホントのところ」(重要事項説明書は一息で読むとか・・・笑)がとてもおもしろかったです。
土地で失敗したくない人は、ぜひ。
4. 徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと
著者のちきりんが言っているように、本書の最大の特徴は「徹底的に顧客目線で書かれている」本。
言われてみれば、リノベーションのプロが書いた本はあっても、顧客目線の本ってあまりないですよね。
マンションをリノベする本ですが、マンションに限らず戸建てのリノベを考えている人にもおすすめ。
写真付きで工程がよくわかる、またリノベをするまでの細かい過程や金額もわかります。
特に私が本書で得たものは、
リノベは「両者で共に創出した価値を分け合う共同プロジェクト型の取引」であるという概念。
問題は起こって当たり前で、それをどう解決するかが大事、ということなのだけど、こう書くと伝わりにくいかもなのですが、
本書を読むと「おお〜!!」と思うはず(語彙力)。
自分が携わっている仕事が共同プロジェクト型ではない人は、とくにおもしろい概念だなと思うんじゃないかと。
リノベの可能性や希望がある人は一度は目を通しておきたい本です。