【0〜1歳】絵本キャリア20年以上のプロが選ぶ、おすすめ絵本5選

新版 保育と絵本』という本を読みました。

これは発育に沿った絵本の選び方を指南している本で、著者は保育園の園長を務める瀧薫(たき・かおる)さん。

瀧さんは絵本の勉強会や研修を行っており、そのキャリアは20年以上。さらに全国で絵本や保育環境をテーマに講演もしている、いわば絵本と保育のプロです。

さて、私自身子どもの頃から現在に至るまで絵本が好きなのですが、いざ子どもが生まれてみると、読み聞かせる本を選ぶのってなかなか難しい。自分が好きだった本だったり、直感で選んでみたりと、いわば適当にチョイスしていたわけです。

しかし子どもが小さいときは特に反応が少なかったために「内容は子どもの成長度合いと合ってるのかな?」「まだこの内容は難しいかな?」とスッキリしない部分があったんですね。

そこで頼ったのが本書。発育に沿った絵本が、裏付けとともに紹介されているので説得力がありました。

ということで本記事では、『保育と絵本』の内容をかいつまんでお伝えするとともに、本書で紹介されている絵本の中から、5冊息子の反応が特別よかったものをピックアップしました。

ぜひ絵本選びの指針にしてみてくださいね!

以下出典元:『新版 保育と絵本

絵本選びの基準

ご紹介する絵本は、次の観点を基準にしています。

・文章が日本語として美しく、その表現が年齢の言葉の発達に適しているもの

・絵の表現が芸術的に評価でき、物語の流れをイキイキと表現しているもの

・テーマや主人公が子どもにとって親しみが持て、同化して楽しめること

・実際にその年齢の子どもたちに読んでみて、表情がよかったもの

・初版から20年以上を経た絵本であること(絵本の評価が定まるには一定の期間が必要なため)

以上をもとに、おすすめの絵本5冊をお伝えします。

0・1歳児におすすめの絵本

1. いないいないばあ

発売から50年を迎えた、超ロングセラー絵本。なんと622万部(!)も発行されてます。

ページをめくるたびに、ネコやクマなどの愛らしい動物が「いないいないばあ」をします。動物たちは赤ちゃんと目が合うように描かれているんだそう。絵は絶妙なかわいさと風合いがあって・・ネコやクマの口がかわいくて何度見ても癒やされる。

最後のページに出てくる「のんちゃん」の名前を、読み聞かせする子どもの名前にしてもいいですね。

息子は、6ヶ月頃は読み聞かせても絵本を見るけど反応はほぼなかったのですが、1歳8ヶ月の現在は大笑い。それを見るとこちらも笑えます。

最近は「いないいない〜〜〜いないいない〜いないいない〜ないないない〜〜」とめっちゃためて読んでます(ためすぎ)。

2. じゃあじゃあびりびり

音とリズムを楽しむ絵本です。

水「じゃあじゃあ」紙「びりびり」車「ブーブーブーブー」赤ちゃん「あーんあーん」など、身近な物・人物の名前と音の文で構成されています。

色はくっきりと鮮明。

4〜5ヶ月頃は視力は未熟なので、『じゃあじゃあびりびり』のようなはっきりした色で描かれた絵本が発達に適しています。

絵本自体は厚紙で作られています。赤ちゃんは自分でページをめくりたがりますから、この性分には厚紙は最適です。やぶれないし、ヨレヨレにもならない。

また角が丸くなっているので安心です。

さらに14センチ四方なので持ち運びにも便利。この大きさは赤ちゃん自身が持ちやすい大きさなので、自分で持って楽しむこともできます。

息子は1歳未満の頃は「じゃあじゃあびりびり」が一番ツボのようでした。反応が秀でてよかった。ものすごい勢いでめくってました。

3. がたんごとん がたんごとん

作家の村上春樹さんの本の表紙なども描いていた、安西水丸さんの絵本。イラストがなんとも味わい深いです。

「がたんごとんがたんごとん」の音を楽しむ絵本ながら、ストーリーがあります。

汽車が走っているところに、ミルクやスプーン、りんごなどが「のせてくださーい」と乗車していき、「しゅうてんでーす、みんなおりてください」と降りていく物語。

読んでいる側としても、「がたんごとんって音・・・気持ちいいな」と再発見がありました。あとはやはり安西さんのイラストは何回見ても素晴らしいので、そんな事情から読む回数が多くなってます。

裏表紙には登場したアイテムたちが描かれており、その構図はもしかしたら人が笑っているように見えるよう、工夫がされてるのかなと思いました。

8ヶ月くらいから読んでいますが、当時から途中で投げ出さずにジーッと最後まで見つめている絵本です。

4. ねこがいっぱい

アメリカで出版されたのは、なんと1947年。じつに70年前の本なのに、スタイリッシュで古さを感じさせません。

タイトル通り、ねこがいっぱい出てくる絵本です。大きいねこや、小さいねこ、しましまねこ・・・・。

一語文を話す子どもたちがすでに知っている「ねこ」という言葉に、大きい、小さい、しましま、など、ねこの様子を形容する言葉が添えられます。

子どもたちが言葉を増やしていくには、このように既に知っている単語に言葉が添えられていく過程が必要です。

口コミを見ると1歳半など1歳過ぎからこの絵本を読み聞かせるおうちが多いようです。

我が家も1歳半から、ねこを認識したあとに読み始め、いろんなねこを指でさしながら「なんな(にゃんにゃんのつもり)」とうれしそうです。

太ったねこは膨張色の黄色で、細いねこは黒で描かれていて、堆肥概念を獲得し始めるこの時期の子どもにわかりやすい巧みな表現」、とのこと。

関連記事>>アメリカ発のねこの絵本。『ねこがいっぱい』は最後のページを子どもが待ちかねる

5. いただきまあす

1歳半頃からの子どもたちがとても喜ぶ、食べることの楽しさを実感させてくれる絵本です。

くまが食事をするお話。

このくまが・・・すごい食べ方をします 笑。ワタクシ、子どもにこんな風に食べられたらめまいがしそうです。

マナーを教えたり、教訓があったりといった類ではなく、まさに子どものための絵本。

表紙に母くまがいますよね? 途中注意しに来るのかな? と思いながら読み進めたんですが、母くま、まさかの表紙のだけの登場

現代はマナーなどへの注意喚起が多い世の中なだけに、「え、これで終わるの!」と妙に新鮮でした。

『いただきまあす』は、食べる楽しさを、子どもたちが、くまくんといっしょに感じられる本です。この時期には食事は楽しいということを実感しながらよろこんで食べることが大切です。

この絵本は、息子がウケます。お食事メニューが楽しいようで、スパゲッティ指して「パン!」って言っています。

「あいたっ!」とうページがあるのですが、多くの子どもがこのシーンで笑うそうですよ。

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赤ちゃんはいつ頃から、絵本に興味を持つか?

ところで赤ちゃんはいつくらいから絵本に反応するようになるのでしょう?

4〜5ヶ月頃に絵本に興味を持ち始める

『保育と絵本』によれば

4〜5ヶ月頃になると、子供は主体性が芽生え自分から興味のあるものに手を出して触れようとします。はじめての絵本に興味を持ち始めるのもこの頃です。

我が家の場合は、6ヶ月頃に絵本を読むと見るようになりました。反応はあったりなかったりでしたが。

0歳児の絵本の選び方

ただ、繰り返しになりますが4〜5ヶ月頃は視力が未熟。そのため絵本は月齢が4〜6ヶ月など低いうちは

・はっきりした色で描かれたもの

・擬声語・擬態語(わんわん、ニャーニャー、ビリビリ、ドロドロetc..)など繰り返しでリズミカルなもの

だと、興味を引きつけるそうです。

絵本に年齢の上限はない

とはいえ、年齢の基準はあくまで参考程度に。

その年齢にしか適さないという意味ではなく、絵本は年齢の下限はあっても、上限はないと考えてさしつかえないとのこと。

これは、確かにそうですね。私なんて30過ぎてますけど楽しいので(←ってちょっと違う?)。

まとめ

では改めて、0〜1歳児にオススメの本をまとめます。

・『いないいないばあ

・『じゃあじゃあびりびり

・『がたん ごとん がたん ごとん

・『ねこが いっぱい

・『いただきまあす

子どもが自ら「これ読みたい」と言わない時期は、絵本はどれがいいのか余計迷いますが、そんなどなたかの参考になれば幸いです。

では長くなりましたが、ここまで読んでいただきましてありがとうございました。

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